明治初期、熊本藩蔵屋敷の跡地に建てられた製紙工場で、日本初の洋紙が作られた。きっかけは、大阪の商人・平野屋五兵衛がイギリスから洋紙を製造する機械を買ったこと。会社の名前を何度か変えながら第二次世界大戦頃までこの地に工場があった。平野屋は、NHK連続テレビ小説『あさが来た』に「山王寺屋」という名で登場した天王寺屋と並ぶ有力両替商だった。