• 梅田東コミュニティ会館前にあり、かつての凌雲閣の写真がここでも見られる
  • 第七十二景

かつて大阪有数の行楽地だった
茶屋町の面影を今に伝える

りょううんかく 凌雲閣跡
大阪市北区 茶屋町2-9

明治中期から昭和初期まで茶屋町にあった当時の「高層タワー」。大きな池や温泉を持つ「有楽園」という遊園地のシンボルとして建てられた高さ約39mの木造建築で、“キタの9階”と呼ばれていた。展望台でお茶を飲みながら大阪市中を眺めることがトレンドで、多くの若者で賑わっていたという。

昔から大阪人は高いところがお好き?

大阪に高層タワーが最初にできたのは明治中期。難波には“ミナミの5階”と呼ばれた5階建ての「眺望閣」、茶屋町には“キタの9階”と称された「凌雲閣」が続いて建てられた。てっぺんにある展望台から大阪市中の景色を眺めることが当時のトレンドだったそうだ。時代を経て技術は進めど、大阪人が高い場所を好む気質は変わっていない。
写真は昭和初期まで茶屋町にあった「凌雲閣」

昭和初期まで茶屋町にあった外観。周囲からはひときわ目立つ