世界に誇る梅田のランドマーク
タージマハル(インド)やサグラダ・ファミリア(スペイン)などと並び、イギリスのメディアで「世界の建造物トップ20」に日本で唯一選ばれた梅田スカイビル。空中庭園展望台(有料)は360度の眺望が海外観光客にも大人気。美術館や映画館、昭和レトロな街並みを再現した飲食店街もあり、一日中遊べる。
「自然との共存」をめざしたデザイン
梅田スカイビルは地上40階、高さ173メートル。超高層ビル2棟の最上部が空中庭園で結ばれた個性的な姿は梅田のランドマークである。設計した建築家・原広司さんが「空中都市」のコンセプトを当時の最新技術で実現した。
見どころはダイナミックな建築以外にも。梅田スカイビルがある新梅田シティは「自然との共存」をテーマに開発された。敷地内にある大小八つの穴に込められた「風水思想」は見るべきポイント。平城京、平安京など古来から日本の都づくりに流れる思想が受け継がれている。空中庭園の中央は直径30メートル以上の穴。ビル2棟の間の公開空地は広場「ワンダースクエア」。緑の空間「中自然の森」や「花野~新・里山~」にも、街に幸運をもたらす「生気」が流れるようにと「空間の穴」がイメージされている。
地域とともに生きていく
自然環境を尊ぶ体験を通じて、地域とのつながりを大切にしてきたのも魅力のひとつ。北側に広がる「花野~新・里山~」では、地元大淀小学校の児童たちが田植えや稲刈りなどを体験。南側の「中自然の森」では初夏に蛍が舞う姿を楽しむことができる。ワンダースクエアでの「ドイツ・クリスマスマーケット」は、今や遠方からも多くの人が訪れる梅田の冬の風物詩。こうした地域に開かれたストーリーも梅田スカイビルの存在感を生み出している。