近松門左衛門が描いた『心中天網島』のクライマックスの有名な一節「道行名残の橋づくし」には、西から東へと道筋に架かる橋が順に登場し、心中に向かう男女の心情が表現されている。「別れを嘆き悲しみて、あとにこがるる櫻橋…」と歌われた櫻橋はここにあった。